
軽貨物運送業とは?個人事業主として独立開業ができる方法も解説
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公開日 2024/01/21 ・ 更新日 2026/08/18 ・ 執筆 江畑 尚音
運送業務の中でも個人で独立開業がしやすいものが軽貨物運送業です。そのため会社員の方でも副業として始めてみたり、将来的に独立する選択肢として検討できます。
結論から言うと、軽貨物運送業(正式名称: 貨物軽自動車運送事業)は運輸支局への届出だけで開業できる、個人が最も参入しやすい運送業です。
軽貨物運送業(正式名:貨物軽自動車運送事業)とは
軽貨物運送業とは、軽自動車(軽トラックや軽バン)などの軽貨物車を使用して、運賃をもらって荷物を運送する事業です。正式名称は「貨物軽自動車運送事業」といい、略して軽貨物運送業と呼ばれています。軽貨物運送業を行うドライバーを通称軽貨物ドライバーと言い、物流業界において不可欠な役割を果たしさまざまな業種や企業にとって需要があります。
個人の方で開業するには運輸支局長への届け出だけの簡素な手続きで済むため手軽に事業を行えることが特徴です。
軽貨物運送業以外の運送業2つ
運輸支局長への届け出だけで開業ができる軽貨物運送業。その他に大きく2つの運輸業があります。
軽貨物運送業を含めた運送業自体は以下の3種類になります。
・一般貨物自動車運送事業
・特定貨物自動車運送事業
・貨物軽自動車運送事業
上記2点の一般貨物自動車運送事業と特定貨物自動車運送事業では国交省の許認可を受ける必要があり気軽に開業しにくいです。また、車両も大型トラックを用意する必要があるなど初期段階でのハードルが高いです。
そのため、個人事業主として運輸業を行いたい方はまず軽貨物運送業を行うことが選択肢に入ります。
軽貨物運送業を行うことのメリット
軽貨物運送業を行うことのメリットとしては以下の通りです。
・稼働に応じて収入を増やすことができる
・参加ハードルが比較的低い
具体的に確認していきましょう。
稼働に応じて収入を増やすことができる
軽貨物運送業を行う中で、案件数を多くこなし稼動量を上げることで収入を増やすことに繋げられます。一般的な会社員の場合、残業代があったとしても上限があったり、収入を増やす本質的な選択肢ではありません。
一方で、軽貨物運送業の場合ご自身の都合が許せば多くの件数をこなすことができるため収入を増やすこともご自身で選択することができます。
参加ハードルが比較的低い
軽貨物運送業は他の運送業と比較して開業時の届出が容易であることを記載いたしました。そのため、個人が独立開業をしやすいことが特徴です。
加えて、荷物についても宅配で運ぶような軽量であることが多くお年寄りや女性に取っても実践しやすいことが特徴にあります。
軽貨物運送業を行うことのデメリット
軽貨物運送業を行うことのデメリットとしては以下の通りです。
・肉体労働になる
・事故のリスクがある
具体的に確認していきましょう。
肉体労働になる
軽貨物運送業は参加ハードルが比較的低いとはいえ、ご自身で荷物を受け取り配送する中で荷物の運搬や車の運転と言った肉体労働にはなります。
そのため、体を使った業務を行うことに抵抗がある方にとっては選択肢に入りにくい業務でもあります。
事故のリスクがある
運送中、様々な事故リスクがあります。例えば、運送中の車両事故であったり、荷物の破損などがあります。2023年のクリスマスでも高島屋で注文したクリスマスケーキが破損した状態で届いたことで物議を醸していました。
このように常に事故と隣り合わせであることも業務を行う上では認識しておく必要があります。ただし車両にかかる事故など保険で事前に対応できることも多く先立って認識できるリスクは対策しておきましょう。
参考↓

軽貨物運送業を始めるために必要なこと
軽貨物運送業を始める、すなわち軽貨物ドライバーとして業務を行う事です。仕事を得るには軽貨物ドライバーとして正社員として働く、もしくは個人事業主として業務委託で働くの大きく2パターンに分かれます。
最低限、正社員として業務を行いたいのであれば普通自動車免許の取得だけを済ましておきましょう。
一方で、個人事業主として開業する場合にはご自身で開業の手続きをする必要があります。
軽貨物運送業を行う上で免許証以外の資格は必要?
軽貨物運送業は免許証が必須の資格であり、その他の資格は特には不要です。
ただし、今後ご自身で軽貨物運送業を行う上で以下2点のスキルは身に付けられるように意識していきましょう。
・顧客折衝スキル
・運搬スキル
具体的に確認していきます。
顧客折衝スキル
荷主の方であったり、受領者の方であったりと軽貨物運送業を行う中で様々な方とコミュニケーションを取る機会があります。
お客様との間でクレームや問題が発生した際にも、適切な対応が求められます。
意外と見落とされがちですが、コミュニケーションスキルを磨くようにすることで今後仕事の依頼を受けやすくなったりと必ず利点があります。
運搬スキル
荷物に関して迅速かつ丁寧な取り扱いが求められます。また、冷蔵のものの温度設定などの調整も求められます。
運び入れだけでなく、日々の配送中の運転技術の向上も怠らないようにしましょう。とはいえ、過度に恐れる必要はありません。日々の業務の中で丁寧な運搬を意識をして取り組むようにしましょう。

個人事業主として軽貨物運送業を開業するために必要なこと
軽貨物運送業を個人で開業するためには、都道府県の運輸局に所定の書類を提出する必要があります。必要な書類は以下の通りです。
具体的に見ていきましょう。
貨物軽自動車運送事業経営届出書
貨物軽自動車運送事業経営届出書とは、軽貨物運送業を始める際に必要となる書面です。本書面を出す際にはいくつか必要な内容があります。
軽貨物車(軽バンや軽トラック)等を所有していること、営業所・休憩所・車庫を保有していることなど開業にあたって必要になる条件を整えている必要もあります。車両については購入でもリースでも良いので手に入れておくことと、事業所の目星もつけておくことが肝要です。
事業用自動車等連絡書
事業用自動車等連絡書は、使用者となる運送事業者が輸送・監査部門での申請(届出等)が完了していることを証明する書類となります。本書面を提出することによって黒ナンバーを取得でき軽貨物運送業を営むことができます。
本連絡票の提出に際して
・車検証
・運賃料金表
の提出も必要になります。
黒ナンバーの発行を受ける
街中で車両を見る際に、ナンバーの色が異なる光景を目にされたことがあると思います。軽貨物運送業を営むには黒ナンバーの発行を受けている必要があります。事業用自動車等連絡書を軽自動車検査協会に提出することで発行をしていただけます。
軽貨物運送業は個人事業主か法人どちらがいい?
売上が拡大してきた個人事業主の場合は法人化も選択肢に入るでしょう。ただし、個人事業主の方が、開業にかかる手間は少ないです。開業資金0円で手続きできるなど、初期投資額が少なくて済むのも特徴です。
一方で法人の場合、定款を作成したり登記をしたりする必要があるだけでなく、法令に則って書類の作成も必須となり手間が大きくかかります。しかし、法人の方が個人事業主よりも信頼は増すため、売上1,000万円を超えてくるような課税業者として運営できる規模になった際に検討するのも一つでしょう。
税金面でも個人と法人税は異なるため、大きな売り上げのある方が法人化する方が良いと考えられます。
軽貨物運送業はどのくらい手取りで稼げる?
個人事業主として軽貨物ドライバーをする場合、年収や手取りは個々の運送状況や契約内容によって大きく異なります。一般的には手取りで20~50万円となりますが、案件を1日何件、また1週間で週5日なのか、7日働く等様々な条件が関連してきます。一例として手取り20万円を得る場合の働き方について確認してみましょう。
月20万円の手取りを実現する働き方
軽貨物運送業を行う際には売上だけではなく、配送にかかるガソリン代等の経費も考慮する必要があります。例えば、月20万円の手取りを実現するのであれば以下のようなイメージとなります。
・月の売上約25万円
・経費約5万円
・1日の稼働件数約74個(宅急便1つあたり170円の場合)
たとえば、宅急便1個当たり170円だとすると、1日に100個運ぶと17,000円の売り上げになります。また、業務委託を受ける会社の仲介手数料(ロイヤリティー)等も考慮する必要があります。具体的な金額は10~15%が相場です。
これらを考慮すると、約25万円分の売上、つまり月に約1,470個の宅急便を運ぶ必要があります。月に1,470個と見ると多く感じますが、週休2日で考えると1日当たり約74個のため朝から稼働することで十分達成の余地があります。
手取り30万円・50万円を目指す場合の稼働イメージや、年収の考え方はそれぞれ専用の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
まとめ
今回は、軽貨物運送業とは?個人事業主として独立開業ができる方法も解説していきました。
軽貨物ドライバーの仕事は、物流業界で欠かせない役割を果たす重要な仕事です。しかも配送業務未経験の方であっても普通自動車免許を持っていれば参入余地のある業務です。
軽貨物運送業をやってみたい方、個人で開業してみたい方にとって参考になれば幸いです。
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